1世紀にわたり正式な学名がなく「幻の原生生物」と言われた琵琶湖固有種のビワコツボカムリの学名を今年8月、一瀬諭さん(69)が、仲間の研究者とともに国際学会に正式登録した。登録に必要な論文執筆を開始してから約20年、種の発見からは103年を要した。一瀬さんは「先人の発見と琵琶湖の生物多様性の歴史を国際的に示すことができて大変感慨深い」と語る。

 1971年、水産技師として県に採用された。転機は77年の県衛生環境センターへの異動だった。その年、琵琶湖で大規模な赤潮が発生。原因となったプランクトンの調査担当として研究者人生をスタートさせた。

 以来44年以上、顕微鏡を通して琵琶湖の水を調べてきた。「季節によって異なるプランクトンを調べることは、いわば琵琶湖の『気象台』。地道にこつこつとデータを積み重ねることで、湖の将来を予測できる」と語る。

 学名の正式登録がかなったビワコツボカムリは……