【資料写真】近江八幡市役所

【資料写真】近江八幡市役所

 滋賀県近江八幡市で10月、5歳の次男の足をつかんで引きずってけがを負わせたとして父親が傷害容疑で逮捕された事件で、家族とみられる女性からの電話相談の内容を、県が「虐待の相談ではない」と判断していたことが5日分かった。

 起訴状などによると、父親は10月11日午後11時ごろ、自宅に隣接する両親宅で、次男の足首をつかんで引っ張り、玄関の外まで引きずる暴行を加え、右腰に約1週間のけがを負わせた疑いが持たれている。
 県によると、15日に父親が逮捕された際、家族が県の「虐待ホットライン」に電話したと説明。県が相談履歴を調べたところ、次男がけがをした日の翌日(12日)に、該当する匿名電話の記録があった。ただ、応対した県中央子ども家庭相談センター(児童相談所)の相談員は虐待の相談ではないと判断し、上司への報告や関係機関への連絡をしなかったという。県は個人情報だとして、電話での具体的なやりとりを明らかにしていない。
 5日の県議会厚生・産業常任委員会で、県議が経緯をただした。県の担当者は「相談員の対応はやむを得なかった」とのみ説明。「ホットラインにかかる電話は無言やいたずらも多い」とも述べた。川﨑辰己健康医療福祉部長は「SOSを支援につなげられなかった。電話相談の改善を図りたい」と答弁した。
 次男の家庭については近江八幡市が2018年10月に虐待通告を受理し、同市や児相などが継続的に関わっていた。