女子ソフトテニスチーム「サニーブリーズ」の発足会で壇上に並ぶ6選手と古賀監督(左)、藤田部長(右)=京都市下京区

女子ソフトテニスチーム「サニーブリーズ」の発足会で壇上に並ぶ6選手と古賀監督(左)、藤田部長(右)=京都市下京区

 京都府八幡市で特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人「秀孝会」に、女子のソフトテニス部が誕生した。選手は介護職として働く一方、「日本一」を目指す実業団のメンバーとしてプレーする。人材難に頭を悩ませる介護の世界と、実業団チーム数の減少が課題となっているソフトテニスが手を組んだ試みとして注目が集まる。

 同会は2カ所の特養とデイサービスセンターなどを運営するが、ほかの介護施設同様、重労働とのイメージから人手不足に悩んできた。一方、ソフトテニスは中学高校までは部活動で人気の競技だが、社会人の受け皿となるチームが少ない。近年は実業団の廃部もあり、全日本実業団選手権に参加する女子チームは16にとどまっている。

 施設側は選手を介護職の人材として確保でき、選手は働きながら実業団のトップとして活動できる-。両者の利益が一致するとして、同会は京都を拠点にする実業団の強豪ワタキューセイモアで監督などを務めた古賀俊彦さん(72)=福知山市=を監督に迎え、「秀孝会女子ソフトテニスチーム サニーブリーズ」を創設、3月下旬に京都市下京区のホテルで発足会を開いた。

 同会に就職する選手は6人で、うち、高卒の新人が5人。昨年のインターハイで団体優勝した昇陽高(大阪市)で主力だった上野小町選手(18)をはじめ、全国で活躍した実績のある若手がそろった。

 選手は2カ所の施設に分かれ、「ケアスタッフ」と呼ばれる介護職として働く。午後4時ごろから八幡市の市営コートで練習し、トップカテゴリーの日本リーグへの昇格を目指す。引退後を見据えて介護福祉士を目指す選手もおり、施設側も資格取得をサポートしていくという。

 上野選手は「重労働とのイメージはあるが、仕事と両立させたい」と意気込み、京都成章高出身の西本茉央選手(18)は「職場の人にも応援される選手になりたい」と話す。

 5月の近畿大会が実質的な初陣となる。チームの部長に就任した同会の藤田良一常務理事(62)は「仕事が第一だが、夜勤は外し、土日の試合にも出場できるようサポートしていきたい」とする。同会の藤森信正理事長は「福祉の世界を何とか明るいものにできないかと考えてきた。ソフトテニスとのコラボがベストミックスと言ってもらえるよう一丸となって取り組む」と語る。