今年の顔見世に出演する役者を看板に墨書する「まねき書き」(6日午前9時57分、京都市左京区東大路二条下ル・妙伝寺)

今年の顔見世に出演する役者を看板に墨書する「まねき書き」(6日午前9時57分、京都市左京区東大路二条下ル・妙伝寺)

 京都に師走を告げる南座の「顔見世興行」を前に、歌舞伎俳優の名を看板に墨書する「まねき書き」が進んでいる。作業場所の妙伝寺(京都市左京区)では6日、大入りを願って看板いっぱいに筆を走らせる勘亭流の書体で、人間国宝の坂田藤十郎さん(87)ら看板役者の名がしたためられた。

 令和初となる今年の顔見世は、このほか片岡仁左衛門さん(75)、新たに人間国宝に選ばれた片岡秀太郎さん(78)、中村梅玉(ばいぎょく)さん(73)、中村鴈(がん)治郎さん(60)ら東西の人気役者が顔をそろえる。まねき看板は白木の一枚板(長さ180センチ、幅30センチ)。役者や囃子(はやし)方など約50枚を用意する。

 5年前から筆をとる書家井上玉清(本名・優)さん(74)=右京区=が、濃い墨を用いて、太くて丸みを帯びた独特の書体で揮毫(きごう)。「昭和、平成、令和と師匠から書きつないできた。まねきが南座に上がり、華やかな気分を味わってもらえれば」と語った。

 今年の顔見世は11月30日~12月26日。仁左衛門一家三代がそろう祇園が舞台の「仮名手本忠臣蔵 七段目」、「祇園祭礼信仰記(金閣寺)」など、京都ゆかりの作品を中心に昼夜8演目を並べる。チケットは、きょう6日発売。南座前に看板を掲げる「まねき上げ」は25日午前9時半からある。