インターネット依存が疑われる中高生の割合

インターネット依存が疑われる中高生の割合

 「スマホは子どもの脳に悪影響を及ぼす」「スマホそのものより過度の使用を許す環境が問題なのでは」。子どもとデジタル機器の関係を巡ってはさまざまな考えがあり、戸惑っている保護者や教育者は多い。子どもの脳の発達に詳しい京都大の森口佑介准教授(発達心理学)に科学的な知見を聞いた。

 -スマホは子どもの脳に悪影響を及ぼすのか。

 「デジタル機器に限らず子どもの環境を形成する要素は全て子どもの脳に影響を与える可能性があり、スマホが脳にどのような変化をもたらすかは現在の科学ではまだ明らかになっていない。ネガティブな側面が取り上げられがちだが、テレビを受動的に見るよりもスマホと主体的に関わる方が子どもの発達を支えるという研究もある」

 -子どもがスマホを使うことを否定的に捉える大人は多いようだ。

 「前提として子どもにとって良い悪いという価値判断は時代や状況、信念に依存するため、客観的な評価は難しい。スマホの使用時間が増えて学力が下がってもそれで新しいビジネスを始めたとしたら、結果として良いのか悪いのか判断できないためだ。その上で個人的な見解を述べるとすれば、長時間の使用はテレビやゲームを含め何であれ悪いと考える。睡眠などの生活習慣や視力が悪化し、他の活動も減ってしまう」

 -中高生のネット依存が増えている。

 「青年期はそもそも、発達の過程における脳の変化によって対象を問わず依存症になりやすい。ネットに触れる機会が多い現代社会では、ネット依存が増えるのは当然のことと言える。依存を確実に防ぐ手だてはないが、幼少期から規則正しい生活習慣を築き、依存症になりやすく睡眠のサイクルも乱れやすいといった青年期の特徴を親子で理解し、子ども扱いせずに人格を持った一人の大人として対話することなどが重要となる」