京都労働局

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 新型コロナウイルス禍の長期化で国の雇用調整助成金の支給規模が拡大の一途をたどる中、不正な受給案件が増えている。京都労働局が2020年度以降に京都府内で確認した不正受給件数は、9月末時点で12件、計9120万円分に上る。

 京都労働局によると、不正受給は20年度が1件120万円分だったが、21年度は半年間で11件、計9千万円分に急増している。厚生労働省の全国集計では、9月末時点で162件、計14億5千万円分に達している。

 コロナ禍で資金繰りが切迫する企業が続出し、国は支給上限額を引き上げるとともに、従業員のタイムカードや給与明細の写しなどを提出すれば申請できるように手続きも簡素化した。

 不正受給案件では、簡素化された手続きの悪用が目立っている。従業員が休業したように装ったり、雇用していない人に休業手当を支払ったように見せかけたりする手口が多いという。

 京都労働局は、不正が疑われる場合、書類の精査や事業所の訪問で事実関係を確認し、不正が判明すれば、助成額とその2割相当の加算額、延滞金の返還を求めている。応じない場合は、事業所名の公表や刑事告発を検討するという。同局職業対策課は「申請を厳密に審査し、厳正に対処したい」としている。