京都市のレジリエンス戦略について説明する門川市長(右)ら=中京区・市役所

京都市のレジリエンス戦略について説明する門川市長(右)ら=中京区・市役所

 京都市は、自然災害などの突発的な危機や、人口減少などの中長期的な課題に対応する「レジリエンス戦略」をこのほど策定した。町内会や文化・芸術分野の担い手の確保や、京町家などの空き家対策などに取り組み、京都の独自性を持続させるとした。

 レジリエンスは、さまざまな危機や課題に対する強靱(きょうじん)性や復元力を意味する。市は2016年、米国のロックフェラー財団が世界で公募した「100のレジリエント・シティー」に選ばれたのを機に、市内の企業や住民組織、有識者の意見も聞きながら、戦略の策定を進めてきた。

 戦略では、市が魅力あるまちであり続けるために、「地域コミュニティーの活性化」「文化・芸術の保全や産業との融合」「景観・町並み保全」など六つの「重点取組分野」を掲げた。「防災・減災」では、消防団の力をさらに生かすとした。

 戦略の取り組み期間は40年度まで。市は、これらの方向性を具体化するための施策を検討する庁内組織を19年度に立ち上げる。

 中京区の市役所で記者会見した門川大作市長は「戦略は、持続可能なまちであるための羅針盤になる」と述べた。市に策定作業への助言などを行ってきたロックフェラー財団のローレン・ソーキン氏は「文化と工芸を守りつつ、エネルギーある現代的な経済を作ることに期待する」と語った。