ヤサカタクシーのグループ会社「洛陽交運」の男性運転手(58)が、歩合給に残業代が含まれる制度を不服として、会社側に未払い賃金の支払いを求めた訴訟の控訴審判決が12日までに、大阪高裁であった。田中俊次裁判長は「歩合給が時間外労働に対する対価とは示されていない」として、会社側に計約480万円の支払いを命じた。

 一審京都地裁判決も運転手側が勝訴していたが、双方が控訴していた。男性は、2013年3月~16年2月の時間外賃金など計約580万円を求めていた。

 判決では、会社側が歩合給に含めた時間外手当の中に、通常の労働時間の賃金が含まれていると指摘。「手当は、通常の労働時間の賃金で、割増賃金の基礎となる」として、歩合給が時間外の割増賃金には当たらないと判断した。

 運転手の代理人の渡辺輝人弁護士は「歩合給で残業代を支払ったとするタクシー会社も多く、業界全体の賃金体系の見直しにつながる画期的な判決」と評価した。京都地裁では、他社のタクシー運転手も同種の未払い賃金の支払いを求めて係争している。