大津地裁

大津地裁

 飲酒運転で物損事故を起こし懲戒免職処分を受けた大津市の元職員の男性が、免職と退職手当全額不支給の各処分の取り消しを求めた訴訟の判決が14日、大津地裁であった。堀部亮一裁判長は、不支給処分について「市の裁量権の逸脱ないし乱用があった」などとし、市に取り消すよう命じた。

 判決によると、男性は行政改革推進課長だった2018年8月、引っ越し先の市内のマンションに同僚を招き缶ビールなどを飲んだ後、乗用車を運転。マンション駐車場で住人の車に接触したほか、縁石に接触する事故を起こしながら5キロ離れた自宅に帰った。市は同年10月、地方公務員法と市条例に基づき、懲戒免職処分と退職手当を全額不支給とする処分をした。

 堀部裁判長は懲戒免職処分について、「管理職だったことに加え、飲酒運転に厳正な対応をすべき必要性は社会一般に広く認識されており、より重い処分を選択すべき事案と判断することは市の裁量の範囲内」と指摘した。

 一方で、退職手当全額不支給処分については「重い結果を生じさせたとまでは直ちに言えない本件行為の内容や程度が適切に考慮されたと認められず、判断には裁量権の逸脱ないし乱用があったと認めるのが相当」とした。

 市人事課は「判決内容を精査して今後の対応を慎重に検討する」としている。