職員と日々の訓練に励む訓練犬(亀岡市曽我部町・関西盲導犬協会)

職員と日々の訓練に励む訓練犬(亀岡市曽我部町・関西盲導犬協会)

 目が不自由な人が通勤・通学、買い物に出掛ける時、障害物をよけたり段差を知らせたりして安全な歩行を助ける盲導犬。盲導犬ユーザーは、目的地までの地図をイメージして盲導犬に指示を出しながら歩く。もし道に迷っている様子なら、私たちにどんな手伝いができるのか。盲導犬を育成する関西盲導犬協会(京都府亀岡市曽我部町)の啓発相談担当、久保ますみさん(60)に聞いた。

 ―街で盲導犬を見掛けた時、どんなサポートができるのか。

 盲導犬が1匹で歩いているのではない。盲導犬を見掛けたら、まず目の不自由な方に出会ったと考えて。その方が困っていないか、判断を誤ると危ない所がないか様子を見て、手伝いが必要かどうか聞いてみてほしい。
 
 どんなに心配そうな顔をしてそばに立っていても伝わらない。声を掛けることで「お手伝いできる私がここにいる」と意思表示して、どんな答えが返ってくるかを待つ。

 ―盲導犬ユーザーが困りやすい場所とは。

 白いつえを持っている方も同じだが、広い所や人混みの中は移動しにくい。工事中で道がふさがれていたり、仮設歩道があったりしていつもと様子が変わっていると、よける方向が分からない。

 道を歩く大きな手掛かりは音。工事の音で近づいてくる車の音が分からないことや、夏場はセミの鳴き声で周りの状況がつかみにくいことも。転落事故が起きているホームの上など、判断を間違えると危ない時に声を掛けてもらうと助かる。

 ―目的地まで一緒に歩くことになったら。

 バス停や駅の改札口までなど移動を伴う「手引き」をお願いされたら、自分の腕か肩を持ってもらう方法で歩く。

 道では「あっち」「こっち」より、方向なら左右、時計の文字盤に合わせて「10時の方向」などと言うと分かりやすい。高さを表現するなら「腰の高さ」「床から30センチぐらい」と具体的にイメージしやすい言葉を使ってもらうといい。

 ―盲導犬に対して注意することは。

 お願いしたいのは「好意的に無視する」こと。触ったり、じっと見つめたりはしないで。おとなしく、人に触られるのは大好きだが、仕事の妨げになってしまう。何より盲導犬は目の不自由な方にとって大事なパートナー。盲導犬だから触ってはだめ、というのではなく、大切にしているものを「かわいいから」という理由で勝手に触られたら自分がどんな気持ちになるか、考えてほしい。