【資料写真】京都市役所

【資料写真】京都市役所

 京都市内で里親の数が圧倒的に足りていない。必要とする子のわずか1割しか引き取られず、多くの子どもが児童養護施設などで暮らし続ける。市は、支援機関の充実を図り、里親のなり手を増やそうと広報活動に力を入れており、9日には里親や児童虐待などをテーマにした映画上映会を下京区で開く。

 市内には八つの児童養護施設と二つの乳児院があり、約350人が暮らす。2018年度に里親に委託中の子どもは53人で、委託率は13・1%。08年度の5・3%に比べ2倍以上に増えたが、施設で暮らす子の10人に一人に過ぎず、全国平均の約20%と比べても少ない。
 「市内には施設数が多く、施設で育てる施設委託が重視されてきた」(市児童福祉センター)という。しかし、厚生労働省は08年に「施設から家庭へ」と方針を転換。17年からは数値目標を掲げ、各自治体に委託率増を強く促し始めた。
 市は11年に「里親サポートセンター青い鳥」を設立。里親と施設の子どもの状況を情報収集してマッチングにつなげ、委託後の家庭訪問などきめ細かな相談体制を整えている。
 里親には、本当に愛情を注いでくれるかを試すためにわざと親を困らせる「試し行動」や、実親ではないことを明かす「真実告知」など、多くの試練が待ち受ける。「青い鳥」の西村孝子チーフは「親の不安を解消し、孤立を防ぐことが、子どもの養育環境の充実につながる」と話す。
 映画上映会「こども食堂にて」は9日午後1時から京都市下京区のひと・まち交流館京都で。入場無料。