滋賀県警彦根署

滋賀県警彦根署

 滋賀県警彦根署の男性署長が警察庁に出向中、性的な発言などを繰り返し受け抑うつ状態になったとして元同僚の女性警視が損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、東京地裁であった。

 筒井建夫裁判長は男性が職場の懇親会でズボンを脱いで下着を露出させたり男性性器に言及するなどしたことは認めたものの「不快感を与えるおそれはあるが、原告の人格権を侵害する違法行為とまではいえない」として請求を棄却した。

 判決によると、男性は2014年3月に警察庁に出向。女性が15年1月、職場や歓送迎会で性的な発言を受けたとして上司に訴え、抑うつ状態と診断された。警察庁は17年3月、セクハラを認め、国家公務員災害補償法に基づく公務災害に認定している。

 訴訟では警察庁の調査や公務災害認定の報告書が証拠提出されたが、筒井裁判長は「第三者から聴取した部分が黒塗り(非開示)で、(男性の)どの言動がセクハラと認められたか分からない」と指摘し、女性の訴えを退けた。

 女性の代理人の千葉恵子弁護士は「判決は卑猥な言動を認定しているが、『社会的相当性を欠くとまではいえない』と責任を否定した。裁判所がセクハラ言動を追認するようで非常に問題だ」と話している。女性は控訴する方針。

 判決に対し、彦根署は「個別の案件には応じられない」、県警監察官室は「個人間の訴訟なのでコメントする立場にない」とした。