大津地方裁判所

大津地方裁判所

 自身が住む長浜市のアパートでガスを漏出させて火を放ったとして、現住建造物等放火の罪に問われたブラジル国籍の住所不定、無職の男(36)の裁判員裁判の論告求刑公判が26日、大津地裁(大西直樹裁判長)であった。検察側は懲役6年を求刑し、弁護側は執行猶予付きの判決を求めた。判決は29日。

 検察側は論告で「ガス爆発を伴い、火が一気に燃え広がる犯行で、周囲の人を巻き込む危険性が高かった」と指摘。生活に困窮して自殺を図ろうとした動機には「家族や親族に相談することなく、他人の生命や財産に対する危険を顧みず短絡的だ」と述べた。

 弁護側は「新型コロナウイルス感染拡大で勤務先を解雇されるなどし、事件の15日前に所持金が尽きた」と主張。「小規模な火災を起こして一酸化炭素中毒で死のうと考えたが、ガスの危険性を理解していなかった」と情状酌量を求めた。

 起訴状によると、男は昨年8月4日午前10時半ごろ、同市八幡中山町の4階建てアパートで、敷地内のプロパンガスボンベからガスを漏出させ、何らかの方法で火を放ち爆発させ、床や壁計約77平方メートルを焼損させた、としている。