ALS嘱託殺人事件に関する本紙報道

ALS嘱託殺人事件に関する本紙報道

 医学・医療分野の優れた報道活動を顕彰する「日本医学ジャーナリスト協会」は26日、第10回日本医学ジャーナリスト協会賞の大賞に、京都新聞社取材班の「筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者嘱託殺人事件を巡る一連の報道」を選んだと発表した。

 取材班は、医師2人がALS患者の女性に薬物を投与して死なせたとされる嘱託殺人事件を追跡。生前の女性の苦悩や医師の言動を丹念に調べ、両者が会員制交流サイト(SNS)でつながり事件に至った経緯や背景を明らかにした。ALS患者を取り巻く支援の実情も伝え、医療・介護現場の課題を掘り下げた。

 同協会は授賞理由として「難病患者の生きる権利の保障などを多角的に詳報した」と指摘。「よくある安楽死議論に終わらず、『生きたいと思える社会に』という報道姿勢で一貫している」と評価した。

 優秀賞には東洋経済オンラインの「精神医療を問う」と、毎日新聞記者著書「ルポ「『命の選別』誰が弱者を切り捨てるのか?」(文藝春秋)を選んだ。表彰式は11月15日に東京都千代田区の日本記者クラブで行われる。

 同賞は、医療の報道に携わる記者や学識者らでつくるNPO法人日本医学ジャーナリスト協会(東京都)が2012年に創設した。