ゲノム編集したトラフグ(写真上)と従来品種。成長スピードが早いため身が大きくなる

ゲノム編集したトラフグ(写真上)と従来品種。成長スピードが早いため身が大きくなる

 遺伝子を改変するゲノム編集技術を使い、一般の品種に比べて2倍近いスピードで成長するトラフグを、京都大と京大発ベンチャーのリージョナルフィッシュ(京都市左京区)が開発した。29日に厚生労働省が流通と販売の申請を受理した。ゲノム編集した同社の魚の販売が認められるのは、食べられる部位が多い肉厚のマダイに続き2例目となる。

 トラフグは「22世紀ふぐ」と名付けた。少ない飼料で大きく育つのが特徴。京大農学研究科准教授の木下政人取締役が、特定のDNAを除去するゲノム編集技術を使って生み出した。3・8億個あるトラフグのDNAから食欲を抑える遺伝子「レプチン受容体」を4個だけ取り除き、餌をよく食べるようにした。

 同社によると、出荷までの期間が一般的な養殖のトラフグに比べ半分の1年強に短縮できる。魚粉を主原料とする餌の総量も減るため、環境負荷の低減にもつながるという。

 リージョナルフィッシュは同日、インターネットで資金調達するクラウドファンディング(CF)のサイトで個人向けに予約の受け付けを始めた。11月29日から290食限定で発送する。ゲノム編集技術や生産方法などを詳しく伝えた上で食べてもらうため、CF経由での提供に限定する。