能楽師の河村晴久さん(左)から、能装束の説明を受ける学生ら=京都市北区

能楽師の河村晴久さん(左)から、能装束の説明を受ける学生ら=京都市北区

 日本の伝統芸能である能の魅力を、外国人や学生に知ってもらおうと、能楽愛好者や通訳ガイドが団体を設立した。当面は、能のワークショップや演目に関連する名所の街歩きを実施したり、外国語の紹介動画を制作したりする。団体は「能は伝統芸能の中でも難しいと思われがち。一歩踏み込んだ面白さを伝えたい」としている。

 「Discover Noh in Kyoto」。能楽を愛好する通訳ガイドや研究者、学生ら約10人が今年6月に設立。能楽師の協力も得て、能の楽しみ方を広める活動を行っていく。

 最初のイベントとして、日本人の学生と25歳以下の社会人を対象とした三つのプログラムを11月~12月に実施する。まず、11月6日に、能の基礎知識を学ぶワークショップを実施。能楽師河村晴久さん(65)が、演目「小鍛冶(こかじ)」に使用する能装束や謡(うたい)、仕舞(しまい)などを解説。25日には実際に「小鍛冶」を鑑賞してもらう。

 その後、学生らに、小鍛冶に登場する伏見稲荷大社(伏見区)などを案内した後、能や小鍛冶の魅力を英語で伝えるドキュメンタリー動画を全6回で制作してもらう。もともと能について知識がなかった経験を生かし、能を知らない外国人に分かりやすく発信してもらえるのでは、と考えたという。

 団体代表の市認定通訳ガイド山根樹さん(37)=左京区=は「外国人観光客が戻ってきた時に、能の伝え手になってもらえるような人材も育成したい」と話していた。