寺院を荘厳 絵師の活躍

円山応挙 壮竹図 1791(寛政3)年 真宗大谷派(東本願寺)所蔵

 絵画の発展に寺院が果たした役割は大きい。創建時や堂舎造営の折には、襖絵(ふすまえ)や屏風(びょうぶ)など多くの絵画が描かれる。仏を荘厳し、儀式空間の格式を保つために必要で、各時代の有力な絵師が選ばれ、一門を引き連れて彩管を振るった。

 大谷大学博物館(京都市北区)で11月2日から始まっている特別展「東本願寺と京都画壇」は、同寺の画事を担った絵師を、近世から近代まで寺が守ってきた絵画類24件で紹介する。

「元信」印 唐人物・花鳥図 16世紀 真宗大谷派(東本願寺)所蔵

 本願寺が東西に分立したのは戦国時代。本願寺第11代顕如の没後、1602(慶長7)年、長男教如が徳川家康から烏丸六条の地を寄進され、後の東本願寺とする。この堂舎の荘厳を行ったのは、京狩野(きょうがのう)の祖、狩野山楽、2代山雪らであった。

 その後、江戸時代に4度の火災に見舞われるが、その都度再建され、円山四条派、岸派、原派などの絵が堂舎を飾った。本来、再建時はその絵を描いた絵師の弟子や子孫が描くのが筋だが、京狩野の衰退、町絵師の台頭などにより多様な流派が関わった。東本願寺の4度の造営は京都画壇の栄枯盛衰も映し出している。

原在泉 舞楽図(19世紀末~20世紀初)6曲1双左隻 真宗大谷派(東本願寺)所蔵
原在泉 舞楽図(19世紀末~20世紀初)6曲1双右隻 真宗大谷派(東本願寺)所蔵

 円山応挙の襖絵を前・後期で16面展示するほか、印から狩野元信と考えられる作品、幸野楳嶺(ばいれい)「酔羅漢図」、原在泉「舞楽図」など見どころが多い。火災のたびに僧侶たちが懸命に守った作品ばかりだ。寺院が絵師の活躍の場であり続けてきた歴史が生き生きと感じられる。展示替えあり。

幸野楳嶺 酔羅漢図 明治10年代後半 真宗大谷派(東本願寺)所蔵
竹内栖鳳 猛虎図 20世紀 真宗大谷派(東本願寺)所蔵


【会期】11月2日(火)~12月18日(土)日、月曜休館。11月22日(月)、28日(日)は開館
【開館時間】午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
【会場】大谷大学博物館(京都市北区小山上総町、響流館1階)
【入館料】無料。予約が必要。同展ホームページ(HP)またはファクス075(411)8146で受け付ける。詳細はHPで確認を
【問い合わせ】大谷大学博物館075(411)8483
【主催】大谷大学博物館、京都新聞
※新型コロナウイルス感染拡大の影響で入館を中止する場合あり