燃え盛る火に火焚串がくべられた火焚祭(京都市伏見区・伏見稲荷大社)

燃え盛る火に火焚串がくべられた火焚祭(京都市伏見区・伏見稲荷大社)

 五穀豊穣(ほうじょう)に感謝し、春の農耕前に迎えた神を山に送る「火焚(ひたき)祭」が8日、京都市伏見区の伏見稲荷大社であった。晩秋の日差しが注ぐ祭場で火焚串が勢いよく燃やされ、立ち上る煙と炎を参拝者が見守った。
 春の初午(うま)大祭に対応する神事として古くから親しまれ、与謝蕪村の俳句にも詠まれた。境内の祭場に3メートル四方の火床3基をしつらえ、全国の崇敬者から寄せられた約10万本の火焚串を焚き上げる。
 この日は、10月末の神事「抜穂(ぬきほ)祭」で刈り取った稲わらを火床に置き、神職がおこした火をわらに移して着火。中村陽宮司らが家内安全や罪けがれの消滅などを祈る声が響くなか、燃え盛る火に次々と火焚串がくべられた。午後6時からは、薄明かりの中で舞を奉納する「御神楽(みかぐら)」も行われた。