中国共産党の創建から100年が、総括された。

 予想通り、習近平党総書記(国家主席)の功績をたたえる内容が多く取り上げられている。

 総括となったのは、党の重要会議、第19期中央委員会第6回総会(6中総会)で、40年ぶりに採択された「歴史決議」である。

 この決議を行った指導者は、習氏のほかには、建国を成し遂げた毛沢東と、改革・開放政策を推進した故鄧小平氏しかいない。

 習氏は、2人と並ぶ偉業を成し遂げた、と権威付けされたことになる。

 その先に見えてくるのは、来年の後半に開かれる予定の第20回党大会で、トップの任期は2期10年までとするルールを破って、3期目に入ることである。

 独裁の色合いが、さらに濃くなりそうだ。

 決議は、党史を2人と習氏の時代に大別して記述している。

 毛は、国の成立前に、自分の路線を確かなものとするために決議をした。その後、「大躍進」運動や「文化大革命」を行い、社会に疲弊と混乱をもたらした。

 これらを、全面否定するかたちで、鄧氏が行ったのが、1981年の決議である。独裁から集団指導体制への移行が図られた、とされている。

 ところが、発表された今回の決議の概要は、文化大革命はじめ党の負の遺産ともいえる事柄に、直接触れていないという。

 毛に倣い、改革・開放よりも統制を重んじる姿勢が、透けて見えるようだ。

 独裁が行われていた時代を含む党史を肯定するばかりでは、再び同様の大きな過ちを、犯しかねないのではないか。

 決議は、習氏が総書記に就任してからは、同氏を「核心」とする党が、「歴史的成果を上げ、総合的国力が新たな段階に飛躍した」と称賛している。

 今後、中国は、格差を是正する「共同富裕」を掲げながら、「中華民族の偉大な復興」を目指すのだろう。

 一方で、IT分野などで巨大企業を統制しようという動きがある。忠誠心を高める教育が強化され、深刻な人権侵害が報じられている。

 香港や台湾に対する横暴な振る舞いや、南シナ海などでの覇権的行動は許されないものだ。

 これらを正当化する危うさを、決議は抱えているといえよう。どう向き合うのか、国際社会も真剣に考えていかねばなるまい。