京都府議会が入る京都府庁

京都府議会が入る京都府庁

 京都府議会議会改革検討小委員会がこのほど、委員会審議でのスマートフォンやタブレット端末の活用状況を調査した。昨年6月の試行開始後、実際に自前の機器を持ち込み審議に活用したのは府議の半数に届かず、4割は全く使用していなかった。検索などに活用し、議論を深めるツールになったとする声がある一方、否定的な声も残っているため、4月以降も試行を続けることとなった。

 スマホなどの持ち込みは、審議の充実を目的として委員会審議に限って認め、活用を試行してきた。

 半年後の昨年12月に全議員60人に活用状況を調べた結果、委員会に「持ち込んでいる」と答えたのは29人にとどまった。ほかは、「全く使用していない」が23人、「ほとんど使用していない」が8人だった。

 個別意見では、「決算審査で府ホームページから資料を検索し、審議に役立てた」「印刷の手間や紙の削減につながる」と肯定的な反応がある一方、「他の委員の発言に学ぶことが多く、(審議中に)使用している状況ではない」と否定的な見方もあった。

 一部の委員会で実施した、メールによる資料の事前送付については、3分の2を超える41人が他の委員会などへの拡大を支持した。

 同小委員会は調査結果を踏まえ「有効性が確認でき、府議会のICT(情報通信技術)化を着実かつ段階的に進める方向性が適当」と結論付けた。その上で各議員間の活用能力の差や、審議中に私用で使っていると誤解を受けることへの懸念を課題に挙げた。4月以降は、研修なども進めるとしている。

■ICTは時代の要請、社会常識とずれている

 早稲田大マニフェスト研究所の中村健事務局長の話

 ICTの導入は好むと好まざるに関わらず、時代の要請だ。検索やペーパーレスなどのメリットがよく言われるが、タブレット端末の力はもっとパワフルで、端末を通じて現地に行かずに視察したり、出張先から委員会に出席したりすることなどができ、幅広く活用できる。議員が過疎地の住民から直接要望を受ける仕組みづくりを検討中の地方議会もある。住民が普通に利用している時代に議会が使わないのであれば、その議会は社会常識とずれていると言える。