「誰でも冤罪に巻き込まれ得ると思う」と訴える西山美香さん(大津市におの浜1丁目・ピアザ淡海)

「誰でも冤罪に巻き込まれ得ると思う」と訴える西山美香さん(大津市におの浜1丁目・ピアザ淡海)

 滋賀県内の二つの事件で再審開始決定が出たことを受け、冤罪(えんざい)を防ぐために刑事司法のあり方を考えるシンポジウムが20日、ピアザ淡海(大津市におの浜1丁目)で開かれた。事件の当事者2人が経緯や心情を語ったほか、有識者らが警察の取り調べに弁護士が立ち会うなどの制度改革を提言した。

 滋賀弁護士会が主催し、約180人が参加した。

 湖東記念病院事件で殺人罪で服役し、3月に再審開始が確定した西山美香さん(39)は、取り調べを担当した刑事に好意を抱き「相手の言う通りにすればいい」と考えて虚偽の自白をした経緯を振り返った。「取り調べの可視化や弁護士の立ち会いが進めば、冤罪は少しずつなくなると思う」と語った。

 日野町事件の元受刑者阪原弘さん(故人)の長男弘次さん(58)は、事件がなければ父と酒を酌み交わし、親孝行もできたと話し、「冤罪は本当につらい、悲しいものです」と憤った。

 弁護士や学識者らのパネル討論では甲南大の笹倉香奈教授が、再審開始が決まるか否かは裁判官の裁量によるところが大きく、「『再審格差』がある」と指摘。法整備の必要性を訴えた。

 検察側が事件の証拠を全面的に開示することや、最高裁による誤判検証が必要だ、との意見も相次いだ。