京都市交通局が旅客流動調査で使用するカードの見本

京都市交通局が旅客流動調査で使用するカードの見本

【資料写真】京都市バス

【資料写真】京都市バス

 京都市交通局は、およそ10年に1度行っている市バスの「旅客流動調査」を実施している。各停留所の利用者数を把握するとともに、乗客へのアンケートも行い、路線やダイヤを見直す際の基礎資料にする狙い。経営難の同局は来春のダイヤ改正で減便する方針を明らかにしており、今回の調査結果は各路線の行方を左右しそうだ。

 市バスの旅客流動調査は1953年から約10年に1度の頻度で実施し、直近は2012年に行われた。当時は観光客が増え始めた時期で、調査結果は14年からの観光系統の増便や夜間ダイヤの増強につながった。今回はもともと20年度に行う予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け1年先延ばしした。

 調査は今月25日から12月12日にかけ、計8日間行う。運休中を除く81の系統全ての路線が対象で、始発から終発まで車両の乗降口に調査員が立ち、乗車時に調査カードを配布し、下車時に回収する。乗車券の種類や利用目的、乗車前の交通手段などの6項目について回答してもらう。

 アンケートは主要バス停15カ所や地下鉄の駅などで2万枚の調査票を配布し、郵送で回収する。コロナ禍前後の乗車回数の変化や市バスの無料乗り継ぎを希望するかどうかなどを聞く。地下鉄は路線変更が容易にできないことから、旅客流動調査、アンケートともに行わない。

 市バス事業は、新型コロナの影響で20年度の乗客が前年度の3割減となり、48億円の赤字となった。交通局は今月公表した「経営ビジョン改訂版案」(市民意見募集中)で、朝のラッシュ時の運行は維持しながら、利用が少ない時間帯は減便すると明記。さらに今後は「一層効率的な路線・ダイヤの在り方について検討」とし、将来的な赤字路線の廃止もにおわせた。

 調査費用は約7600万円。今後の減便について、交通局は「厳しい経営環境であるのは事実だが、市民の足を守る姿勢は変わらない」としている。