民間からも利活用策を募っていた「うみのこ」の旧船

民間からも利活用策を募っていた「うみのこ」の旧船

 滋賀県教育委員会は22日、35年にわたり約54万人の子どもを乗せた旧学習船「うみのこ」の売却先が決まらなかったと発表した。民間企業を対象に県教委が募っていた利活用法に応募がなかったため。県教委は、今回応募がなく売却先が決まらなければ旧船を解体する方針だった。今後、解体費を県議会に提案する。

 旧「うみのこ」は、1983年の就航。県内の小学5年が琵琶湖上で1泊2日、環境などを学ぶ「びわ湖フローティングスクール」などで利用された。老朽化したことから2018年春に引退し、同年就航した新「うみのこ」に役割が引き継がれた。

 旧船は係留費用だけでも年約100万円、解体には約1億2千万円(14年度の評価)かかる見込みという。県教委は引退後の利活用法を探るため、17年11月から県各部局に、18年8月には県内19市町に照会をかけたが手は挙がらず、今年3月から民間事業者に対象を広げ、利活用の提案を募っていた。

 同月に実施した現地見学会には県内1社と広島県の1社の参加があったが、いずれも収支が合わないなどの理由で応募に至らず、締め切りの4月22日までに他に問い合わせもなかった。県教委は今回応募がなければ解体すると県議会の委員会で説明しており、今後は解体の手法や業者の検討などを進める。県議会で予算が可決されれば解体が決定する。

 民間への公募開始以降、県民からも「うみのこが無くなってしまうのか」と心配する問い合わせが寄せられたといい、県教委教育総務課は「何とか利用方法が見つかればと思っていたが、大変残念だ」としている。