日本電産は11日、環境対策につながる事業資金に使途を限定した「グリーンボンド(環境債)」を今月中にも1千億円発行すると発表した。1度の発行額としては国内最大規模となる。調達した資金は需要が急拡大する電気自動車(EV)向け基幹モーターの生産・開発に投じる。

 環境に配慮した経営戦略の一環で、これまで金融機関からの借り入れや社債発行で賄ってきた資金の調達方法を多様化。環境や社会問題の解決に積極的な企業を選んで投資する「ESG投資」が広がる中、世界の機関投資家の需要を取り込む狙いもある。

 発行年限は3、5、7年の3種類で、三菱UFJモルガン・スタンレー証券や大和証券などが主幹事となって債券を引き受ける。

 日本電産は、資金をEVの駆動を担う「トラクションモーター」の増産や研究開発に充てる計画。環境にやさしいEVやハイブリッド車の普及を見据え、トラクションモーターの小型・軽量化や低コスト化を急ぐ。

 すでに大手自動車メーカーなどから引き合いが殺到。現時点で2023年度に世界で450万台以上の供給を見込み、今後は中国やポーランドで生産工場を新設する。