京都地裁

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 独立行政法人福祉医療機構が公的年金を担保に取って貸し付ける融資について、生活保護受給者は利用できないにもかかわらず勧められて経済的に困窮したとして、京都市の女性が同機構と貸し付け契約の代理店である京都中央信用金庫に187万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が1日、京都地裁であった。菊地浩明裁判官は「生活保護受給者は貸し付けを受けられないと説明を受けていた」として女性側の訴えを棄却した。

 判決によると、女性は2018年当時、生活保護を受けていたが、同信金の融資担当者に勧められ、国民年金・厚生年金を担保に30万円を借り入れた。その後、生活保護法に基づき、貸し付け相当額の生活保護費の返還を求められた。

 女性側は、担当者から制度の説明がなく、生活保護費の返還が発生することを知らなかったと主張。十分な確認をしないまま契約を結ばせたのは違法で、貸し付けは無効だと訴えていた。

 判決理由で菊地裁判官は、担当者は生活保護の受給の有無を言葉に出して確認していないが、女性が受け取ったパンフレットや借入申込書、重要事項説明書には生活保護受給者は利用できないと強調して記載されていたと指摘。女性が何の説明も受けていないとは認められないと判断した。