新たな創造 多才の人

超ゆる空 1968年 岐阜・瑞甲山乙津寺蔵

 日本画家堂本印象(1891~1975年)は絵画だけでなく、彫刻、陶芸、染織、木工、金工など立体や空間装飾をも手がけた。堂本印象美術館(京都市北区)で3日から始まる「生誕130年 描く・飾る・デザインする―堂本印象の流儀」展では、ジャンルを超えた幅広い創作活動に焦点を当て、個性豊かな美意識の世界を伝える。約80点を展示する。

木彫人形 月影
1914年

 襖絵「超ゆる空」は岐阜市・乙津寺(おっしんじ)の秘蔵。豊かな色彩で印象の抽象表現が存分に発揮されている。木彫り人形「月影」は、20代前半の作品で、印象自ら彫刻刀で削り、彩色を施した。下絵を手がけた豪華婚礼衣装や茶釜をはじめ、茶碗、松竹梅の風呂敷の原画までそろう。

松桐鳳凰文様振袖 三つ襲ねのうち(堂本印象下絵)大正時代 北村美術館蔵
茶釜 地中海(堂本印象下絵)1963年
茶碗 高風想思 1970年

 何より同美術館も、自身によるデザインだ。外観や館内の壁面装飾、ドアノブ、ランプなど、建物そのものが印象の造形作品となっている。

 山田由希代主任学芸員は、「さまざまな分野で、新たな創造に挑戦し続けた印象の多才ぶりを感じてほしい」と語る。

堂本美術館ポスター 1966年

 ※表記のない作品は京都府立堂本印象美術館蔵


【会期】12月3日(金)~2022年3月21日(月・祝)月曜休館(祝休日の場合は開館し、翌平日は休館)、年末年始休館(12月28日~1月4日)
【開館時間】午前9時30分~午後5時(入館は閉館30分前まで)
【会場】京都府立堂本印象美術館(京都市北区平野上柳町)
【入館料】一般510(400)円、高大生400(320)円、小中生200(160)円。かっこ内は20人以上の団体料金。65歳以上の人(要証明)と障害者手帳提示の人(付き添い1人を含む)は無料
【主催】京都府、堂本印象美術館、京都新聞
【問い合わせ】075(463)0007
【ギャラリートーク】12月25日、2月27日。ともに午後2時から約30分。2階展示室
【野外イベント】第3回野外いけばな展-私の印象 2月11日~13日午前9時半~午後5時。美術館庭園(入場無料)。11日午前中は生け込みの様子を鑑賞できる