運動神経が徐々に消失して全身が動かなくなる筋萎縮性側索硬化症(ALS)の新たな診断手法につながる技術を開発したと、京都府立医科大などのグループが11日発表した。神経細胞の障害を示す髄液中の二つのタンパク質を合わせて測定することで、高い精度でALSを見極めることができるという。

 ALSは進行性の難病で国内の患者は約1万人とされ、有効な治療法はない。診断で使われる筋電図測定などは患者に負担がかかるなどの課題もある。

 府立医大の徳田隆彦教授や笠井高士講師らのグループは、ALS患者の神経細胞の中に異常な状態で蓄積するタンパク質「TDP―43」に着目。神経細胞の障害を反映する別のタンパク質「NfL」とともに髄液中の濃度を調べると、ALS患者は脳・脊髄に病変のない人たちと比べて高い値になった。「TDP-43」と「NfL」の組み合わせは高い精度を示したという。

 徳田教授は「ALSを高精度で診断できる新たな技術となる可能性がある」としている。

 成果は米科学誌「アナルズ・オブ・クリニカル・アンド・トランスレーショナル・ニューロロジー」に掲載した。