次女の小谷真緒さんを失った7年前を振り返る母絵里さん(中央)=京都市右京区・京都先端科学大[LF]

次女の小谷真緒さんを失った7年前を振り返る母絵里さん(中央)=京都市右京区・京都先端科学大[LF]

事故現場に置かれた遺影に手を合わせる遺族ら(23日午前7時58分、亀岡市篠町)

事故現場に置かれた遺影に手を合わせる遺族ら(23日午前7時58分、亀岡市篠町)

 京都府亀岡市で集団登校中の児童らの列に車が突っ込み、10人が死傷した事故は23日、発生から7年を迎えた。同市篠町の現場の通学路では発生時刻に遺族が法要を営み、時が経過してもなお募る悲しみを胸に手を合わせた。午後には、京都市右京区の京都先端科学大でシンポジウムを開き、母や妹の立場から事故の理不尽さを懸命に伝えた。

 午前8時前、遺族は現場に設けた献花台に花束を供え、笑顔の遺影に静かに祈りをささげた。亡くなった横山奈緒さん=当時(8)=の父博史さん(44)は「下の子が今年、奈緒が事故にあった時と同じ小学3年になり、時の流れを感じた。それでも娘の時間は止まったまま」と複雑な心情を話した。

 午後のシンポジウムでは、おなかの赤ちゃんとともに犠牲になった松村幸姫さん=当時(26)=の妹(31)が、「7年たっても『これは夢ちゃうかな、夢であってほしいな』と思う」と胸中を吐露。互いの子の成長を見守り、たわいない話に興じていたはずの姉妹の時間が失われた悲しみを、切々と訴えた。

 次女の小谷真緒さん=当時(7)=を失った絵里さん(37)は初めて市民を前に事故について語った。悪質運転への厳罰化を求めて署名活動したことを振り返り、「なんで苦しい悲しい私たちが声を張り上げて頭を下げて、お願いしなあかんねんと思って泣きじゃくった」と話した。一方で救われた経験として、事故直後、亀岡署に止めた車中で悲しみに暮れていた絵里さんらを当時の署長が1人で訪れ「こんなこと絶対あったらあかん」と声をかけてくれたエピソードを明かした。

 事故は2012年4月23日に発生した。無免許で居眠り運転していた当時18歳だった元少年は懲役5~9年の不定期刑が確定した。