小学校での着替えを巡るモヤモヤ

小学校での着替えを巡るモヤモヤ

 「娘が体育授業のとき男子と着替えを一緒にするのが嫌だと相談してきた。肌着も脱ぐように指導され裸になって着替えている」

 京都新聞社の双方向型報道「読者に応える」のLINEに、小学校2年生の娘京都府京都府木津川市の保護者からこんな声が寄せられた。調べてみると、市教育委員会として明確な基準があるわけではなく各学校で判断しているとのこと。保護者からは「子どもの気持ちを尊重できる環境になってほしい」と求める声も上がっている。

 「男の子の前で肌着を脱いで、体操服に着替えなければならないことで恥ずかしい思いをしてる」

 声を寄せた30代の母親は娘に相談された時のことをこう強調した。市教委に確認すると、市内の小学校は主に3年生から男女別に着替えている所が多いが、4年生からの学校もある。複数の学校に尋ねると「体がだんだん変わってくる学年で子どもが意識しだす年齢」「低学年は着替えがうまくできない子もおり、服のたたみ方も含め担任がその場で確認する必要がある」といった理由が挙がった。

 肌着を脱いで着替えることについてはどうか。女児の胸など肌が透けて見えることを心配する親も多い。3年生の娘がいる40代の母親は「体の発達は個人差がある。昔からのやり方をそのまま通すのではなく、子どもの気持ちをくみ取ってほしい」と話す。

 ある小学校では男女とも体操服の下のシャツは脱ぐように指導している。「汗でぬれると衛生的に問題があり風邪をひく恐れがある」とする。一方で、体調面が優れない場合は保護者と個別に相談するなどし、高学年の女児については、自身で判断させる場合もある。

 相談を寄せた保護者の小学校では「肌着を脱ぐように指導していない。自己判断をしてもらい、着ていても問題ない」と回答した。一方で明文化しているわけではなく「保護者に対して文書などで知らせているわけではない」という。相談を寄せた母親は「娘は担任に脱ぐように指導された。子どもに伝わっていなかったら意味がないのでは」と学校の対応を疑問視した。

 肌着の禁止については、守山市や川崎市などでも議論になり、今年3月、スポーツ庁が児童の心情や保護者の意見を尊重し、必要な見直しを求める事務連絡を全国の教育委員会などに出している。

 立命館大の野田正人特任教授(臨床教育)は「子どもの体や性に関しては、特に慎重な対応が求められる時代になっている。低学年の着替えの際に1人の担任が見守るというのは学校体制の課題だが、子どもや保護者が違和感を覚えるなら、一緒にルールを見直すべき時に来ている」と指摘した。