山中伸弥教授

山中伸弥教授

高橋淳教授

高橋淳教授

 京都大iPS細胞研究所の山中伸弥教授(59)が来年3月末で所長を退任することが8日、明らかになった。山中教授は2010年の同研究所開設以来、所長を務めてきたが、「自身の研究に注力したい」との思いから所長職を退くことを決めた。退任後も同研究所の教授として引き続きiPS細胞(人工多能性幹細胞)の研究に携わる。

 京大が同日発表した。次期所長には、同研究所の髙橋淳教授(60)が就任する。任期は来年4月1日から2年。

 iPS細胞研究所は10年4月に設立。山中教授が初代所長に就き、6期12年にわたって所長を務めてきた。山中教授は06年にマウスでiPS細胞を作製したと発表し、12年にノーベル医学生理学賞を受けた。

 京大によると、今月2日に開かれた同研究所の教授会で、山中教授が髙橋教授を次期所長に推薦。髙橋教授は過半数の票を得て後任に選ばれたという。

 山中教授は「iPS細胞を発表して以来、15年間にわたり組織運営や寄付募集活動に微力を尽くしてきた。この数年、研究者としての最後の期間は自身の研究に注力したいという思いが日に日に強くなっていた。基礎研究者として、iPS細胞や医学・生物学の発展に貢献できるよう全力を尽くす」とコメントした。

 髙橋教授は研究所設立当初からのメンバーで、専門分野は神経再生や脳神経外科学。パーキンソン病治療などの研究に取り組んでいる。京大医学部付属病院助手などを経て12年から現職。「山中所長から引き継ぐことになり、身のひきしまる思い。未来の医療や生命科学に貢献できるよう教職員や学生とともに研究、医療応用を推進する」としている。