米軍機による事故が相次ぐ。

 米軍三沢基地(青森県)所属のF16戦闘機が6日午後、訓練場の外に重さ二百数十キロの模擬弾1発を誤って落とした。けが人はいなかったが、一歩間違えれば大惨事になっていた可能性がある。

 同基地所属のF16は昨年2月にもエンジン火災を起こし、燃料タンクを近くの湖に投棄している。一昨年12月には、普天間飛行場(沖縄県)所属のヘリコプターから小学校の運動場に窓が落下した。

 事故後の対応も迅速さを欠く。6日の事故では、地元自治体への連絡は翌日になってからだった。

 基地周辺の安全に関する米軍側の意識は著しく低いと疑わざるを得ない。真摯(しんし)に反省してほしい。

 気になるのは、事故が起きても原因を深く追究せず、米軍の管理体制の不備が改善されないままになっていると思える点だ。

 最近になって、米海兵隊岩国基地(山口県)所属部隊が2016年4月に沖縄県沖の上空で戦闘機と給油機の接触事故を起こしながら公表せず、正式な調査もされていなかったことが判明した。

 この2年7カ月後に高知県沖で同基地の戦闘機と給油機の接触、墜落事故が起き、6人が犠牲になった。状況は似ているといい、沖縄の事故を調査していれば高知の墜落事故は防げた可能性があったと米軍内部からも指摘がある。

 原因の精査を怠ったことが、より大きな事故の兆候を見逃したといえる。教訓にすべきだろう。

 驚くような規則違反の横行も明るみに出ている。岩国基地の戦闘機部隊では手放し操縦や飛行中の読書、ひげを整えながらの自撮りのほか、部隊内で薬物乱用やアルコール過剰摂取などが存在したと、米軍が報告書をまとめている。

 重大事故につながりかねない危険な行為である。規律と安全が確保されずに事故となれば、基地負担を強いられている地元の反発が強まるのは避けられまい。

 一連の事故について、日本政府は原因解明や具体的な再発防止を強く求めるべきだ。だが、現実には遺憾の意を表すにとどまる。

 日米両政府は7月、在日米軍基地の外で起きた米軍機事故の現場に地元警察や消防が立ち入りできるようガイドラインを改定した。

 だが、立ち入りに同意するかどうかは、引き続き米側に委ねられている。日米地位協定の壁といえるが、事故発生の連絡さえ速やかになされない現状を改められないようでは、両国の同盟関係に深刻な亀裂が生じかねない。