手作業で仕上げられた家庭向けのしめ縄(和束町中)

手作業で仕上げられた家庭向けのしめ縄(和束町中)

【画像】和束町の位置

【画像】和束町の位置

 京都府和束町で、新年に向けて伝統のしめ縄生産がピークを迎えている。同町は宇治茶の主産地だが、兼業茶農家も多く、冬場の収入源として1950年代に始まったしめ縄は、専業含めて現在5、6軒が続けている。

 同町中にある森本佳秀さん(59)の工場では、森本さんの家族や近隣の住民ら10人ほどが、ダイダイや裏白(うらじろ)でしめ縄を手際よく飾り付けている。森本さんは「先代の頃から、わらが詰まってズシッとした重厚なものを作っています」と語る。

 家庭向けから、神社で使う太さ20センチ以上のものまでさまざまで、京都府南部、奈良県、大阪府のスーパーのほか、梅宮大社(京都市右京区)や猿丸神社(宇治田原町)などの神社に発送している。

 和束町のしめ縄作りは森本さんの義父が始めたという。マツタケや裏白取りなど茶業以外の仕事を探す中で、奈良県の知人からしめ縄作りを習い、和束町で作り始めて他の茶農家にも広まった。

 稲わらは町内や京田辺市のものがほとんどで、裏白は町内の兼業茶農家から仕入れる。農家の高齢化が、稲わらや裏白の確保を難しくしているという。森本さんは「お茶としめ縄で食べていけている。それぞれ時季が違うので先代はよく考えたなと思います」と話した。