昨年の大溝祭で日吉神社に宮入りした曳山。今は「400周年記念祭」と銘打ち、多彩な取り組みを繰り広げる(滋賀県高島市・高島市提供)

昨年の大溝祭で日吉神社に宮入りした曳山。今は「400周年記念祭」と銘打ち、多彩な取り組みを繰り広げる(滋賀県高島市・高島市提供)

 滋賀県高島市勝野一帯で5月3、4日に開かれる湖西地域唯一の曳山(ひきやま)祭「大溝祭」で、公式記録映像の撮影が進んでいる。同祭の400周年記念事業の一環。クライマックスの曳山巡行だけでなく、お囃子(はやし)の稽古や町衆だけの神事などにも密着し、「祭りの今」を後世に伝える。

 町衆でつくる記念事業実行委員会によると、祭の公式な記録作成は、1987年に県選択無形文化財に指定された際につくられた「調査報告書」以来で、映像では初めてとなる。

 撮影は4月6日にスタート。制作を依頼した地元テレビ局のクルーが、各山組の囃子の稽古風景を取材し、世話役の大人たちの指導で、鉦(かね)や笛、太鼓の囃子を奏でる子どもたちを撮影した。

 今後、5月3日の宵宮祭、4日の本祭で行われる曳山巡行を中心に取材する。紋付き姿の山組の幹部たちが日吉神社に参拝して行う神事や、9月に各曳山で行う調度品の虫干し作業など、一般には公開されていない祭りの裏側も映像に収める。

 大溝祭は時代の流れの中で、神輿(みこし)が代車に載せての巡行に切り替わったり、囃子方の年齢層を広げるなど、その時々に変化を迫られてきた。田中康彦実行委員長は「今後も少子化が進み、祭りのあり方が変わることもあり得る。若い担い手に現在の姿を伝えるためにも、記録を残しておきたい」と狙いを語る。

 映像は30~40分程度に編集し、DVDにして、秋には地元で上映会を開く予定。