デジタル処理されネット公開された桜町天皇の即位に関する絵図(京都大付属図書館所蔵)

デジタル処理されネット公開された桜町天皇の即位に関する絵図(京都大付属図書館所蔵)

 5月1日の新天皇即位を前に、江戸時代の京都大工頭(だいくがしら)中井家に伝わる天皇即位に関する儀式が描かれた絵図を京都大図書館機構がデジタル処理し、このほどネット公開した。高御座(たかみくら)や列席する宮廷人などが色鮮やかに描かれており、「大学が所蔵する古文献に残された歴史の営みに思いをはせてほしい」としている。

 公開したのは、京大付属図書館が所蔵する江戸時代の桜町天皇と後桜町天皇の即位に関する絵図4点。このうち「享保(きょうほう)二十乙卯歳十一月三日御即位堂上堂下飾御規式之圖(ず)并於清涼殿禮服御覧圖」では、高御座のほか「威儀命婦」「親王代」といった列席者、四方を守護するとされる四神が示されたはたなどが色彩豊かに描かれている。門や建物の配置も見ることができる。ほかの絵図では、即位の儀式に合わせた警護の配置などをうかがうことができる。同図書館によると、経緯は不明だが、明治時代から所蔵しているという。

 京大図書館機構は2017年9月、大学内に所蔵される資料をデジタル処理して公開するインターネットのシステム「京都大学貴重資料デジタルアーカイブ」を開始し、これまでに資料1万3522点を公開した。一方、今回公開された4点は学術的な研究が進められていないという。

 京都大付属図書館の赤澤久弥図書館企画課長補佐は「学外の方にも関心を持っていただければ。公開することで、さらに研究が進めばうれしい」としている。

 絵図は「京都大学貴重資料デジタルアーカイブ」のページで公開しており、所蔵者を明示すれば自由に二次使用できる。