今、京都市の多くの民間保育園が来年度からの運営に気をもんでいる。財政難の市が、保育士の給与を底上げするための補助制度を抜本的に見直すからだ。取材を通じ、通称「プール制」と呼ばれるこの制度と保育現場の深い関わりが見えた。

 制度が導入されたのは50年前の1972年。全産業の中で比較的低いとされる保育士の待遇改善が目的で、当時としては先駆的な施策だった。具体的には現在、保育士らの人件費のために約36億円(2021年度)を市保育園連盟を通じて民間保育園やこども園に分配し、保育士の給与を全国平均の約1・34倍まで引き上げている。

 一方、近年は国も保育士の待遇向上に注力する。にもかかわらず