トロッコ列車で訪れた訪日観光客から調査する滋賀大の留学生たち(右)=亀岡市篠町

トロッコ列車で訪れた訪日観光客から調査する滋賀大の留学生たち(右)=亀岡市篠町

 京都府亀岡市に嵯峨野トロッコ列車で訪れた外国人観光客の大半が、市内の他の観光地を「知らない」として帰っていることが、滋賀大留学生たちの調査で分かった。多くが「知っていれば行く」とも答えており、調査結果から観光地の発信を強化して周遊につなげるべきと提言している。

 トロッコ列車を楽しむ訪日客は年間60万人近いとみられ、地域経済への波及をテーマに同大学のマレーシア人留学生3人が3月初旬の2日間、トロッコ亀岡駅(篠町)周辺で聞き取り調査した。最寄りのJR馬堀駅との間を行き来する中国、香港などアジア圏中心の13カ国・地域203人から回答を得た。保津川下り乗船場行きバスの乗客は含まないという。

 回答者のうち、トロッコ列車以外に亀岡の観光地を知っていたのは4人のみで、「保津川」と答えた。知らない人の90%は観光地を知っていれば「行く」とし、実際に観光した人は保津川下りが4人、桑田神社が1人だった。市内で食事や土産物購入の「予定がある」人が50%超あったが、周辺に土産物店などが少ないため実際に行ったかは不明という。

 トロッコ列車を知ったきっかけは81%がインターネットからで、訪日回数が「2回以上」の人が55%と、リピーターが多く訪れていることも分かった。

 指導した近兼敏・同大学産学公連携推進機構特任教授は「旅慣れた人向けに特徴ある観光コースをつくるなどの仕掛けと発信力の強化が必要」としている。