スマート農業の実践例について紹介されたセミナー(亀岡市余部町・府農林水産技術センター)

スマート農業の実践例について紹介されたセミナー(亀岡市余部町・府農林水産技術センター)

 京都府亀岡市余部町の府農林水産技術センターで「京都スマート農業セミナーin亀岡」が開かれた。農業の現場では技術継承や省力化が求められており、眼鏡型ディスプレー「スマートグラス」を使った遠隔農業の取り組みや小型無人機ドローンを使ったソバの種まきなど、最新技術を活用して課題解決につなげる実践例が報告された。

 府と府農業会議の主催。府は過去3年、スマート農業機械などの展示会の開催でスマート農業の認知度が向上したと判断し、2021年度は普及に向け具体的な活用例を紹介するセミナー形式に改め、14日に開いた。

 「IoT(多様な機器を通信でつなぐモノのインターネット)を利用した遠隔農業」については、パーシテック(京都市下京区)の水尾学社長が講演した。スマートグラスを装着した果実の収穫作業を例に説明。遠隔地のベテラン作業者が現場の状況を映し出すパソコン画面を見ながら、どの果物を収穫すべきかという指示をスマートグラスのディスプレーに表示でき、足腰の弱った高齢農家でも自宅にいながら後継者を育てられるとした。

 定年後に親から農業を継ぐケースでは、親が高齢で現場に出られず生産技術を教えられないという課題があり、水尾さんは「有名な産地でも高齢化と後継者不足があり、生産技術の継承は地域社会の存続にも影響を与える課題」とスマート技術の活用を勧めた。

 また府南丹広域振興局と京丹波農業公社はソバの種まきをドローンで実施したところ均等にまくことができ、実証ほ場では収量が約1・5倍になったことを報告。農芸高(南丹市)の生徒も、データやゲノム情報を駆使しながら乳牛生産などに取り組んでいる状況を紹介した。