独特の所作でふなずしを切り分ける谷さん(左)と樋上さん=守山市幸津川町・下新川神社

独特の所作でふなずしを切り分ける谷さん(左)と樋上さん=守山市幸津川町・下新川神社

 滋賀県守山市幸津川町の下新川神社で5日、伝統行事「すし切り神事」があった。かみしも姿の地元の若者2人が、観光客ら約300人が見守る中、昔から伝わる作法でふなずしを切り分け神前に供えた。

 五穀豊穣を願う例祭の一環。八幡工業高2年の男子生徒(16)と草津東高2年の男子生徒(16)がすし切り役に臨んだ。2人は観衆から激励を受けながら、まな板に載せたふなずしを長い箸で押さえ、大きな身ぶりで包丁を振り下ろし3匹を頭や尾に切り分けた。

 神事は約2千年前、崇神天皇の皇子、豊城入彦命(とよきいりひこのみこと)が幸津川を訪れた際、村人が琵琶湖のフナを献上したのが始まりとされる。「近江のケンケト祭り、長刀振り」の一つとして国選択無形民俗文化財に指定されており、昨年5月には日本遺産「琵琶湖とその水辺景観」に追加認定された。

 八幡工業高の男子生徒は「伝統ある行事に参加できてうれしい。大役を果たせてほっとしている」と話した。