子どもの権利条約をテーマに参加者と意見を交わす尾木さん(左端)=東京都文京区・文京学院大

子どもの権利条約をテーマに参加者と意見を交わす尾木さん(左端)=東京都文京区・文京学院大

 18歳未満の子どもには守られる権利や参加する権利があると定めた国連の「子どもの権利条約」を周知するライブ配信のトークイベントがこのほど開かれた。「尾木ママ」の愛称で知られる米原市出身の教育評論家、尾木直樹さんは大人が対等なパートナーとして子どもと向き合い、意見を尊重するよう呼び掛けた。

 大津市や名古屋市と都内の主会場をオンラインでつなぎ、小中高生9人が尾木さんらと意見交換した。女子生徒の一人は、コロナに伴う休校が明けた後も学校の判断で部活動が再開されなかった経験から「権利条約を知る前は仕方ないと思っていたが、部活は生きがいなので私たちの意見も聞いてほしかった」と心境の変化を振り返った。

 尾木さんは「どんなに正しいことでも、大人だけで決めない。特に学校では主役の子どもを尊重して意見を聞く。先生も子どもを頼ればいい」と指摘。一方、日本も批准する同条約ではその内容を子どもに広く知らせる義務が明記されているにもかかわらず、学校現場に浸透していないとして、文部科学省の対応に苦言を呈した。

 子ども関連団体でつくる主催者は、政府が進める「こども家庭庁」のような政策の司令塔組織のほか、子どもの権利を保障する基本法の制定、権利が守られているかを監視する独立機関の設置を提言している。