高校球児が聖地「甲子園」に憧れるように、畜産を学ぶ高校生にも目指す場所がある。「和牛甲子園」(主催・JA全農)だ。優れたホルスタインの生産で知られる京都府南丹市園部町南大谷の農芸高は、2023年1月に東京で開催が予定される甲子園に初めて出場する。「和牛でも農芸はすごい」。関係者を驚かせる日を思い描きながら、飼育に熱を入れる。

 雪が舞う12日夕。畜産流通コースの生徒が白い息を吐きながら、エース候補の和牛3頭にブラシをかけた。血流が改善して食欲が増す効果があるとされる他、人に慣れて飼いやすくなるなど、地味ながらも重要な作業だ。

 甲子園には、肉質を競う「枝肉評価」、飼養の工夫をみる「取り組み評価」、枝肉と取り組みを全体的に審査する「総合評価」の3部門がある。狙うは、すべてで最優秀賞を得る「完全制覇」だ。

 枝肉部門では、「直久隆」「幸紀夫」「文月」のうち1頭を肉にし…