核兵器禁止条約の現状と課題について解説する立命館大の安斎育郎名誉教授(京都市左京区・市国際交流会館)

核兵器禁止条約の現状と課題について解説する立命館大の安斎育郎名誉教授(京都市左京区・市国際交流会館)

 22日で発効1周年を迎えた核兵器禁止条約について考えるセミナーが、京都市左京区の市国際交流会館であった。立命館大の安斎育郎名誉教授(81)が同条約の意義と課題を解説し、改めて核兵器の非人道性を訴えた。

 放射線防護学と平和学が専門の安斎名誉教授は、同条約が核兵器の開発や保有、使用を全面禁止する内容にもかかわらず、発効1年でわずか59カ国しか批准していない点を指摘。核保有国の米国やロシアをはじめ、米国と同盟関係にある日本も調印していない現状に触れ、「このままでは核は一発もなくならない」と懸念を示した。

 核使用が核抑止政策となっていることも課題に挙げ、「核がいかに非人道的であるかという雰囲気を国際社会でつくっていくことが重要だ」と強調。「核保有国に住む同年代や同職の有権者らに核の恐ろしさを我々は訴えていかなければならない」と呼び掛けた。

 セミナーは、在日コリアン向けの新聞を発行している「コリアンワールド」(大阪市)が企画し、新型コロナウイルス感染防止策で、オンライン開催された。