資金が不足し、工事が止まった新店舗に立つ林さん。「何としても目標を達成し、アロマに携わる女性を増やしたい」と語る(南丹市美山町)

資金が不足し、工事が止まった新店舗に立つ林さん。「何としても目標を達成し、アロマに携わる女性を増やしたい」と語る(南丹市美山町)

 京都府南丹市美山町の環境を生かしてアロマセラピストを育て、女性が働く場を増やしたい-。同町でアロマ事業を営む女性が、新たな拠点を構える資金を募るクラウドファンディング(CF)に乗り出した。リラックスに適した自然豊かで静かな美山の魅力を、アロマを通じて知ってもらい、過疎地に女性が定着するきっかけにしたいという。

 同町萱野のリラクセーションサロン「美山陽だまりアロマ亭 野の花」を切り盛りする林陽子さん(53)が手掛ける。大阪府出身で1994年に移住。香りが心身の苦痛や不安などを和らげるとされる点に着目し、2010年に同店を始めた。鳥の声や山並みに囲まれた環境での施術が人気で、同市や京都市などから客を集める。

 自宅の一室を施術に用いてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、施術と居住の空間を分けるべきと判断。業態の多様化も目指し、既存の空き部屋を解体し、21年春に新たな店舗部分の建設に着手した。

 だが、コロナ禍の長期化などで資金が枯渇。なんとか完成させようと、200万円を目標に募り始めた。

 新店舗では施術に加え、セラピストを育成する「美山アロマ塾」を展開。同町のハーブ園や芦生原生林に足を運んで植物やヒノキなどに触れてもらう。「机上だけにとどまらない勉強ができるようにしたい」と意気込む。

 セラピストの学校は都市部にある場合が多く、美山にできれば丹波地域などで暮らす人も受講しやすくなると見込む。手に職を付けてもらい、働く場を求めて地域外に流出していた女性の定住につなげたいという。

 CFは2月14日まで。京都市右京区京北の北桑田高の生徒が北山杉で作ったカレンダー立てと写真のセットなど、多彩な返礼品を寄付額に応じて贈る。林さんは「何としても目標額を達成し、アロマに携わる仲間を増やしたい」と話す。