自家製のあんこやドレッシング、地元野菜などを使ったランチと、コーヒーのセット(1200円)

自家製のあんこやドレッシング、地元野菜などを使ったランチと、コーヒーのセット(1200円)

穏やかな空気が漂う店内。水口さん(左)と来店客は、日々の出来事や好きなアイドルの話題で盛り上がる=南丹市園部町竹井・おやさい cafe coso

穏やかな空気が漂う店内。水口さん(左)と来店客は、日々の出来事や好きなアイドルの話題で盛り上がる=南丹市園部町竹井・おやさい cafe coso

 地元産の小豆を炊いた自家製あんこを使ったバタートーストや、目にも鮮やかなマリネやサラダがプレートを埋めるランチは、すぐに予約で埋まる。若者グループから地域の高齢者まで、「おやさい cafe coso」( 京都府南丹市園部町)の客層は幅広い。のどかな里山のカフェには、客と店主が織りなすにぎやかな笑い声があふれる。

 切り盛りする水口ゆみさん(52)が2018年、祖父森田昌克さん(故人)が日用品や食料を売った「まさかつや」を改装してオープンさせた。元々はカフェを営むつもりはなかった。好きな料理を友人らに振る舞えるスペースを設けようと改修を始めたところ、「地元の人から『コーヒーを飲めるところをつくって』と言われ、次第にそんな気になった」と振り返る。

 開店して4年、客足は途絶えない。地元野菜のサラダや滋味あふれるシチューなど、味の良さだけでなく、写真映えもする料理が人気を博す。次女千星(ちせ)さん(25)が生み出すタルトやパフェ、ケーキといったスイーツも評判だ。コーヒーは城陽市から取り寄せた豆を店でひいて出す。飲みやすく香り高いのが特徴という。写真共有アプリ「インスタグラム」での発信は千星さんが担い、京都市や神戸市などからの誘客につなげている。

 「こそ」と読む店名は、水口さんの結婚式で昌克さんが行ったスピーチにちなむ。「○〇さんがいて『こそ』、○〇があるから『こそ』と、言葉に『こそ』を付けて感謝を忘れなければ、仕事も人間関係もうまくいく」。水口さんも「地元の人がいてこそカフェができる」と実感する。

 ある日のマリネに用いた柿は近所からのもらい物。レタスやサンチュといった野菜類の多くは、まさかつやの元従業員でつくる「仁江がんばろかい」が育てる。食材をもたらす人に加え、農作業の前に足を運んでくれる地域の人々など、多くの支えがうれしい。「たくさんの人に応援してもらっている。お客さんに喜ばれる店を、自分たちも楽しみながらつくっていきたい」と話して続ける。「祖父は正しかった。『せやろ』と笑っていると思う」

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 おやさい cafe coso 南丹市園部町竹井マキ22の3。木曜が午前10時~午後3時。ランチがある金、土曜は午前11時~午後4時。予約して訪れるのが確実。営業について詳しくはインスタグラムへ。070(4123)6341。