京都市の経済政策について意見を交わす京都経済4団体のトップたち(京都市中京区・京都ホテルオークラ)

京都市の経済政策について意見を交わす京都経済4団体のトップたち(京都市中京区・京都ホテルオークラ)

 京都の経済4団体と京都市のトップが意見を交わす「経済問題懇談会」がこのほど、中京区のホテルで開かれた。産業界は起業を促進する施策を要望。門川大作市長は急増する宿泊施設が過剰との認識を示し、「ホテルよりもオフィスビルや住宅が必要。学校跡をスタートアップ企業の拠点とするなど、あらゆる行政手段を使って踏み込みたい」と答えた。
 京都商工会議所の立石義雄会頭は、来年度に立ち上げる産業人材育成基金へ市の参画を促し、「インキュベーション施設やオフィスの集積は十分ではない。市は小学校跡地でホテルの活用を進めているが、経済面でも活用を」と求めた。
 エストニアを視察した京都工業会の中本晃会長は、サービスの充実で会社設立が3時間ほどでできる現地の事例を紹介。「スタートアップ促進には、行政手続きの簡素化や起業家と既存企業の効果的なマッチングなどが重要だ。起業家育成を市の重要施策に入れてほしい」と要望した。
 新事業を創出する人材育成には、京都経営者協会の小畑英明会長が革新を起こしながら成長した京都産業の歴史を披露。「京都の強みである『草の根イノベーション』の支援が重要。企業から人材をスピンアウトできる舞台を作ることも大切だ」と強調した。
 人手不足対策で労働環境改善の必要性を主張した京都経済同友会の大倉治彦代表幹事は「クリエーティブな人材が確保できずに東京へ企業が流出するのは避けてほしい。住みたいと思われる京都の有利な部分を失わないように」と述べた。
 門川市長は要望を踏まえ、崇仁地域に移転する京都市立芸術大へのスタートアップ支援拠点の設置など、市の具体的な方針を示した。