出版した「奥山にイワナをもとめて 安曇川随想録」を手にする石田さん(高島市朽木市場)

出版した「奥山にイワナをもとめて 安曇川随想録」を手にする石田さん(高島市朽木市場)

 約70年間にわたり、滋賀県高島市の朽木地区でイワナ釣りを楽しんできた郷土史家石田敏さん(75)=同市朽木=が、これまでの経験やエピソードをまとめた本「奥山にイワナをもとめて 安曇川随想録」を出版した。渓流魚釣りや朽木谷の自然の魅力がみずみずしく記されている。

 幼少期に目にしたイワナやアマゴなどの美しい姿に魅了された思い出や、京都市内に下宿していた高校生時代には朽木への帰省時に釣りに出かけ、30センチを超える大イワナをよく見かけたことなど、これまでの経験を紹介している。

 また、登山コースを吟味するうちに険しい地形の場所へ来てしまったものの、その周辺で地元住民も知らなかった滝を発見したエピソードや、朽木地区内でも渓流魚に多様な呼び名があることなども示している。

 小魚をリリースしなかったり、ごみを放置する釣り人たちが増えていたりという、マナー問題にも言及している。色鉛筆で描かれた魚たちの挿絵も自ら手がけた。石田さんは「渓流魚は自然の変容を知るバロメーター。環境が少しでも良くなり、身近にいる魚たちと人との関係が今後も続いていくことを願っている」と話している。

 A5判37ページで、1冊450円。高島市内の書店のほか、朽木漁協などでも販売している。