上下分離方式を採用した際の自治体の負担額などが報告された近江鉄道線活性化再生協議会(滋賀県東近江市八日市東浜町・八日市商工会議所)

上下分離方式を採用した際の自治体の負担額などが報告された近江鉄道線活性化再生協議会(滋賀県東近江市八日市東浜町・八日市商工会議所)

 近江鉄道(滋賀県彦根市)の鉄道事業赤字問題で、県と沿線5市5町は9日、同鉄道の必要性や運営方法などを検討する「近江鉄道線活性化再生協議会」の第1回会合を東近江市八日市東浜町の八日市商工会議所で開いた。会合では、運行・運営(上部)と設備保有(下部)の組織を分離して会計を独立させる「上下分離方式」を導入した際の自治体負担額の試算が示された。

 3月の協議会で名称を変更したため、実質4回目の会合。県が調査を委託する地域公共交通総合研究所(岡山市)が、同方式を採用した場合の県と沿線市町の負担額試算について報告した。

 報告によると、県と市町が同鉄道に補助金を出している現行制度の場合、2018~27年度の負担額は年平均5億6513万円。これに対し、同方式を採用して線路や車両など全ての鉄道施設を自治体などが保有した場合には、国の補助金の増額や特別交付税を受けられることなどから同2億9547万円に減少するとしている。

 また、前回の会合までに示されたバスなどの代替手段は道路渋滞や多額の初期投資が必要になるなどの課題があることから、今後は鉄道の存続を前提に議論を進めていくことを確認した。