【資料写真】琵琶湖

【資料写真】琵琶湖

 滋賀県は1日、琵琶湖北湖で酸素を多く含んだ表層の水と低層の水が混ざり合う「全層循環」を確認できた、と発表した。冬の冷え込みで表層の水の比重が増し、湖底まで酸素が行き渡る自然現象で、「琵琶湖の深呼吸」と呼ばれている。2年連続の確認となる。


 県琵琶湖環境科学研究センター(大津市)によると、今季は県内に大雪をもたらした厳しい寒波による冷え込みで昨年12月以降、表層の水の比重が増し、低層の水と混じり始めた。


 1月26日の調査で、北湖の今津沖第1湖盆(水深約90メートル)周辺の計11地点で湖底の酸素濃度が1リットル当たり10ミリグラム前後まで回復。表層から低層まで酸素濃度が均一となったことから、全層循環が完了したと判断した。


 琵琶湖の全層循環は、湖底生物の生息に欠かせない自然現象で、毎年冬に起きる。近年は暖冬の影響で表層の水が湖底まで届かず、2019、20年と2年続けて全層循環が確認されなかった。


 県琵琶湖保全再生課は「ひと安心したが、今後は気候変動の影響で安定的に全層循環が確認できない恐れもある。引き続き湖内環境を注視していきたい」としている。