2台の事故車両の周囲で現場検証する署員ら。園児らは左奥の歩道で信号待ちをしていた(8日午後0時44分、大津市大萱6丁目)

2台の事故車両の周囲で現場検証する署員ら。園児らは左奥の歩道で信号待ちをしていた(8日午後0時44分、大津市大萱6丁目)

 大津市で8日に車が保育園児らの列に突っ込み、園児2人が死亡、14人が重軽傷を負った事故について交通工学の専門家に話を聞いた。

 京都府道路交通環境安全推進連絡会議委員を務める若林拓史・名城大教授(交通工学)の話 大津市の現場は私も通ったことがあり、見通しの良い湖岸道路で幼い命が奪われた事故にショックを受けている。車道から離れて信号待ちするなど、保育園側は最もリスクの少ない行動を選択しており、落ち度はない。報道で見る限り、一番の過失は右折車にあるだろう。

 「防ぎようのない事故で、安全防護の仕組みをすべての交差点に設置するのは難しい」との声もあるようだが、比較的安価で高い効果が見込まれる対策を検討する必要がある。

 応急措置として、逆U字型をした鉄パイプの車止めや、道路の分岐部分でよく見られ、中の水が緩衝の役割を果たす「クッションドラム」を、車道と歩道の間に設置してガードレール代わりとするのも一案だろう。

 こうした道路管理者側の安全対策に加え、今回の事故原因の一つとされる対向車を確認する重要性など、ドライバー向けの教育を充実させることも大事になる。免許更新時の講義がその機会になり、これは公安委員会の役目だ。悲劇が繰り返されないためにも、まずは両者がしっかりと対策を講じてほしい。