図書館を拠点に地域を再発見する取り組みを話す「チーム・シラベル」の2人(右側)。オンラインで配信し、全国の参加者との質疑応答もあった=京都市中京区・京都新聞文化ホール

図書館を拠点に地域を再発見する取り組みを話す「チーム・シラベル」の2人(右側)。オンラインで配信し、全国の参加者との質疑応答もあった=京都市中京区・京都新聞文化ホール

 新聞を生かした教育の実践を考える第20回京都府NIEセミナーが2月9日、初めてオンラインで開かれた。「調べて、深めて、再発見!」をテーマに、図書館を拠点に地域課題などを考えるワークショップを催す市民グループや、インターネットを活用したICT教育に取り組む府立高の事例報告に、教員やマスコミ関係者など全国から約60人が聞き入った。

 NPO法人スタッフや図書館司書でつくる「チーム・シラベル」(南丹市)は地域課題や参加者の悩みなど多様な関心に応じて本や新聞を調べて発表し、気づきを共有する催しを府内の図書館で開く。田畑昇悟代表は「与えられた課題でなく、参加者の疑問からテーマを決めて必要な情報を見つけられるように」学びをサポートする。

 子どもたちがまちを歩いて気になったことを図書館で調べるイベントも好評で「みんなで話しながら調べるのが楽しい」「図書館司書の協力で、分からないことの調べ方を知った」など積極的な姿勢が引き出せたという。副代表の柴田歩さんは「悩みや壁にぶつかった時に調べ、知ることで乗り越えられることがある。好奇心を育み、気づきを共有する喜びを知ってほしい」と話した。

 「GIGAスクール構想」を府教委で担う瀧本徹さんは、2015年の開校時からタブレット端末を1人1台使って学習に活用する府立清明高(京都市北区)で行った島根県との交流学習を紹介した。

 同高の研修旅行は、生徒が事前にオンラインで過疎に直面する現地を取材。旅行後も動画や壁新聞をグループで制作し、地域活性化のアイデアを提案するなど、オンラインと対面を組み合わせて学んでいる。

 瀧本さんは「デジタルは時間や距離の負担を減らし、対面は人や地域の雰囲気が感じ取れる。双方の良さをミックスして活用してほしい」と語った。

 昨春の小中学校休校期間に京都新聞と京都市教委、京都放送が連携して行った学習支援の紹介もあり、オンラインの参加者から活発な質疑が行われた。セミナーは、京都新聞社など京都に取材拠点を置く新聞・通信社や教育委員会などでつくる府NIE推進協議会が主催した。