今夏の参院選は、「7月4日公示-21日投開票」となることが有力視されている。その通りに決まるなら、公示まであと2カ月足らずしか残されていない。

 直近の国政選挙となる衆院補選が先月、大阪と沖縄で行われ、自民党は2敗した。

 衆参同日選の可能性もくすぶっている。本来ならば、政局は緊迫の度を増すはずだが、そうはなっていないと感じるのは、どうしたことか。

 国会では、失言に伴う閣僚らの辞任が相次ぎ、政権への打撃となったものの、国民の関心事は、天皇代替わりと改元、10連休に移ったようだ。

 共同通信社が今月初めに行った世論調査によると、内閣支持率は51・9%で、前月と比べて微減にとどまった。

 参院選比例代表の投票先は、トップの自民党が38%となった。野党は立憲民主党の8・7%が最高で、このままでは自民党「1強」の状態を崩すまでには至らず、緊張感も高まらない。

 参院選での論戦を盛り上げるためにも、野党の奮起を促したいところだ。

 政府・与党は、提出法案を極力絞り込んで後半国会に臨んでおり、与野党対立を避けて、「安全運転」に徹するとみられる。

 来月には、20カ国・地域(G20)首脳会合が大阪で開かれる。外交分野で得点を挙げておこうという意図もうかがえる。

 こうした与党有利とみられる流れに、野党がバラバラのままでは対抗できまい。特に、参院選の勝敗を左右する32の改選1人区で、野党候補の一本化を図る必要があるはずだ。

 ところが、これまでにめどが立ったのは、新潟、愛媛など、わずか5選挙区にとどまっている。

 2016年の前回、共産党は多くの候補者を自主的に取り下げたが、今回は「相互支援・推薦」を条件に掲げている。

 旧民進党が立憲民主党と国民民主党に分かれたことなどから、各党の思惑にも埋めがたい溝が生じている。

 候補者の一本化を、目標の今月内に決着するのは見通せない状況だ。

 参院選では、自民、公明両党に改憲に前向きな野党議員らを加えた「改憲勢力」が、国会発議に必要な3分の2の勢力を維持できるかが、大きな焦点となるのは間違いない。

 これに対し、民意がはっきりと示せる態勢を、各党が築いておくよう求めたい。